ローカル輸送中心へ
越生線を走る8000系81109F |
東武鉄道8000系は1963年から運行を開始し、約20年間製造されました。以来東武鉄道の様々な路線で活躍してきました。編成としては2・4・6両編成が製造され、2~10両編成と連結することで様々な輸送量に対応できます。そんな8000系も登場から時間がたち、幹線輸送の多くからは退いていきました。2017年に入った今では、幹線輸送としては野田線(アーバンパークライン)でのみ6両編成で活躍しています。
幹線から退いた8000系は栃木・群馬・埼玉・東京にある、東武鉄道のロール輸送へシフトしていきました。元々2・4両編成と小規模輸送にも対応していたので、暫くはそのまま対応していました。その後少しづつローカル線がワンマン運転へと変わっていったので、ワンマン輸送用の機器を搭載しました。ワンマン運転に転換した路線は、その時に運行車両を原則8000系のみとしました。でした。その後に更なるワンマン運転拡大で3両編成の8000系が求められました。8000系は床下機器の関係で3両編成には対応していませんでしたが、改造により対応した編成も登場しました。
ワンマン輸送対応へ
ローカル輸送へ対応するにあたり、ワンマン仕様へ改造されていきました。
ワンマン車の車内 |
車内の様子についてはあまり大きな変化はありません。座席や化粧板などは特に交換されていません。座席の変化はスタンションポールが付いたくらいじゃないでしょうか。
ドア上LED表示器 |
一番大きな変化はドア上のLED表示器と自動放送だと思います。ドア上には小型のLED表示器が付いています。改造された頃一般的に普及していたLED表示器に比べても、小型です。自動放送は英語放送対応のものが搭載されました。
車外スピーカー |
外観についても大きな変更は加えられませんでした。変化らしい変化と言えば、自動放送や運転手が放送されるためのスピーカーくらいのものです。
越生線と東上線の8000系
成増駅停車中の8000系 |
東上線と越生線の8000系は共通運用で、所属は森林公園研修区です。基本的な仕様は他の線区と同じですが、いくつかの特徴があります。
デジタルATC対応
一番大きな特徴はT-DATCの対応です。東上線の「池袋~小川町」間は東武型デジタルATCであるT-DATC化され、今までの東武型ATSは廃止されました。8000系の運行区画は従来の東武型ATS区間の越生線と東上線「小川町~寄居」間ですが、車庫のある森林公園とを往来するため、「坂戸~小川町」間を回送します。そのため森林公園所属の8000系はすべて対応しています。そのため上の写真や下の動画のような、越生線と東上線の臨時直通運転を行うことが出来ます。
台車とコンプレッサーは統一
8000系は製造期間が長かったため、仕様にはバラつきがあります。東上線・越生線の8000系では、台車とコンプレッサーについては同じものを搭載した車両が配置されています。
モータ-車用のFS396 |
台車は初期型として形状が複雑なFS356(モーター車用)・FS056(付随車用)の組み合わせと、形状がシンプルになったFS396(モーター車用)・FS096(付随車用)の組み合わせがあります。越生線・東上線ではFS396・FS096を採用しています。
コンプレッサーもHS-20C・D3-F-R・HB-2000・C-2000Nと様々なものがありますが、HB-2000で統一されています。
MGも複数あるのですが、CLG-350DとCLG-704の2種類が採用されています。
どんどんカラフルに!
左: セイジクリーム 右: ツートンカラー |
以前は青と水色の帯が入った車両だけでしたが、最近は様座な色の車両が登場しています。
フライング東上色 |
臨時列車やイベント列車としても運行されますが、普段は一般列車と運行されています。セイジクリーム色に関しては、古くなって錆びが浮いてきたりしています…
今回は越生線と東上線の8000系を取り上げましたが、今後は他のワンマン8000系を取り上げたいと思います。
スポンサーリンク
0 件のコメント:
コメントを投稿