本線走行・DE10形用車両
置き換え対象のDE10形 写真の石巻線では入れ換えから本線運行まで 幅広く運用をこなす |
HD300形はローカル線や貨物駅などの構内入れ替え用に使用されている、DE10形ディーゼル機関車の置き換え用として投入されます。
構内入れ替え用としてはハイブリッドディーゼル機関車のHD300形がすでに投入されていますが、機関車のみの単機回送では最高時速110km/hで走行可能なものの、貨車連結時は最高時速45km/hに制限されるため、本線を走行するのは難しいものでした。
DE10形との違いは大きい
置き換え対象のDE10形との大きな違いは電気式という点です。DE10形やDD51形など国鉄時代に製造されたディーゼル機関車は、液体式という自動車と同じトルクコンバーターを利用して動力を車輪に伝達します。それに対しJR化後に製造されたDF200形はディーゼルエンジンは発電機としてのみ使用し、モーターで車輪を駆動させます。DD200形は後者の電気式を採用しました。
その他の違いとしてDE10形は車輪が5軸なのに対し、4軸となります。車輪の数は減るものの車体自体は大型化されており、2m近く大きい15.9mの車体長となります。
性能面ではDE10形準拠
動輪出力はDE10と同様の600kWとなっており、エンジンも環境規制の基準などに対応すると思われますが、DE10同様の水冷4サイクルV型12気筒としています。最高速度はDE10形が85km/hなのでだいぶ向上していますが、運行する場所を考慮すると実質的には大きく違はないのではないかと予想します。
EF210形の技術を投入
電気式となり電気機関車に近い構造となったわけですが、そのためEF210形電気機関車の技術を応用し取り入れたとしています。台車も空気バネかつヨーダンパーを装備しDF200形やEF210形に似た、FD形の台車を採用しているようです。軸バネ方式でヨーダンパーも搭載しておらず、同じDE10形置き換え用のHD300形とはだいぶ異なります。
HD300形の投入は今後限定的になるか?
HD300形は蓄電池を搭載し停車時のアイドリングが不要などのメリットもありますが、高価な車両となっているといわれています。さらにDD200形とりも1tほど車体重量が大きいです。
それらを考えると住宅地の近い場所は引き続きHD300形が投入され、本線走行が必要な路線や住宅地から距離のある貨物駅などではDD200形の投入が中心となり、HD300形の投入は限定的になっていく可能性があると考えられます。
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