積雪時も検測可能に
車両形式: マヤ35形
最高時速: 110km/h
今回導入されるのはマヤ35形1両です。車両の完成は2017年度の五月を予定し、そこから2018年3月まで各種試験を行います。そして2018年4月に正式に運行を開始する予定です。
軌道検測は機関車・キハ40が牽引して行います。キハ40牽引時は二両のキハ40がマヤ35形を挟み込む形で、最高時速は95km/hに制限されます。マヤ34形は紺に黄帯の塗装ですが、マヤ35形は北海道新幹線のH5系同色のグリーンで塗装されます。
車両の機能の一番の特徴としては、今まで出来たかった積雪時の軌道検測が可能になることがあります。他には画像処理装置による線路状況による撮影、光波による構造物との距離の測定が可能になります。
唯一のマヤ34形の後継車
鉄道は読んで字のごとく二本の線路の上を走りますが、その上しか走れないが故に線路の幅や左右の高さが狂っていたりすると脱線してしまいます。そのため軌道の状態を定期的に検測し、修正しています。その軌道の状態を調べるのが軌道検測車です。
JRも各社ともに当初は国鉄時代につくられたマヤ34形という客車タイプの車両を使用していました。しかし、JR東日本・JR東海・JR西日本の三社は、軌道検測も含む様々な検査が行える新型の在来線用検測車両をそれぞれ製造しました。新型の軌道検測車を持っていないJR北海道とJR九州はマヤ34形を使用しつつも、JR北海道はJR東日本・JR九州はJR西日本からも検測車をレンタルしながら各種検査を行っている状態でした。
JR3社は気道車タイプを一編成、JR東日本は電車タイプもさらに1編成製造しています。そのためJR発足後の客車タイプの検測車は、今回が初めてとなります。
二台車方式を採用
3台車方式の軌道検測車 キサヤ94形 |
東海道・山陽新幹線を測定するドクターイエローやJR東日本の新幹線各線を測定する「East-i」は二台車方式を採用しています。それに対しJR各社が製造した在来線用新型軌道検測車のうち、JR西日本のキクヤ141形とJR東海のキサヤ94形は3台車方式で、マヤ34形と同じ従来通りの方式で軌道の歪みを測定しています。JR東日本のキクヤE193形とクヤE190形はレーザーを使用する二台車方式となっています。今回JR北海道が採用するのはJR東日本と同じ二台車方式となります。
JR東日本の新幹線軌道検測車「East-i」ではレーザーの軌道検測を基本としますが、積雪時には雪の反射で測定が難しくなるため磁気方式の検測装置も搭載しています。台車の仕様の詳細は不明ですが、これと同じ仕組みで積雪時の観測を可能にしていると思われます。
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