JR四国7000系ベース
形式: デハ7000系
定員: 129人(座席定員64人)
今回導入されるのは完全新造車のデハ7000です。2016年度中に2両導入し、2017年1月に第一編成を、2月に第二編成の運行を目指しています。同社は長らく中古車両の導入が中心で、自社発注の新造車両は86年ぶりとなります。
資金面で同社を支援する沿線自治体などから運行コストを削減するよう指摘を受け、従来の2両編成から1両に減らした運行を模索する中、車両の新造を決めた。後藤工業は、JRの「サンライズ出雲」や智頭急行の「スーパーはくと」などの検査・修繕、一畑電車の車両改造などを手がけてきたが、新造は初の試み。JR四国に投入された7000系車両をベースに設計を行い、製造を進めている。1両の価格は約2億1千万円を見込み、全額を国と沿線自治体が負担。
産経新聞2016年7月13日「一畑電車、86年ぶりオリジナル車両運行へ 米子・後藤工業が初の製造 島根」より引用
引用文にあるように、デハ7000系はコスト削減のためJR四国の7000系をベースに制作されます。足回りはVVVFインバーターを採用するなど、他社の最新車両と同レベルのものを採用します。イメージ写真を見るとJR四国7000系は3扉に対しデハ7000系は2扉でヘッドライトはJR西日本521系タイプなど、車両の外観はある程度変更が加えられる模様です。
製造は後藤工業で、同社初の新造車としてデビューする予定です。後藤工業はJR西日本後藤総合車両所内に鉄道車両事業部門を持っており、JR西日本の車両や智頭急行・伊原鉄道・一畑電車の検査から車内リニューアル工事を行うなどしていて、車両製造の経験は無いものの既にある程度の技術を持っている会社です。
今まで中古車両を中心に導入していた一畑電車が、1両編成の車両を探すにあたり新造車両に踏み切ったわけですが、中古車両を1両編成に改造するのが難しい事情があったのだと思います。通常中古車両はJRや大手私鉄から導入しますが、そういった会社で1両編成の電車は中々ありません。そこで1両に改造する必要があります。改造には手間や費用のかかる工事が必要になる他、メンテナンス・修繕コスト少ない新造車のほうが長期的にはメリットがあると判断したのだと思います。
ここで一つ面白いのはJR四国の7000系をベースにしたことです。一両編成の電車はJRの新造でも少ないのですが、JR西日本の125系という車両もあります。後藤工業がJR西日本の車両の整備を請け負っているので、125系ベースのほうが自然だと思うので、そこがちょっと不思議です。
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2 件のコメント:
構体と台車は近畿車輛で製作され、艤装以降が後藤工業で行われました。
エカジさんコメントありがとうございます。
全ての作業というのはやはり難しいのですね。技術力も加味して、JR西日本と関わりの強い近畿車両で一部は作業したという感じでしょうか。
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