2016年5月17日火曜日

2016年度JR設備投資 車両関連まとめ




JR各社の2016年度事業計画などから、車両関係を中心に紹介します。
記事作成日: 2016.03.24/記事更新日: 2016.05.17


JR北海道

停車中のJR北海道キハ261系気動車
置き換え用で導入の続く
キハ261系特急形気動車
特に大きな発表は無しです。老朽化の進む地上設備・車両の更新が主な内容です。車両面では「札幌~函館」間を走る特急「北斗」で使われているキハ183系置き換え用に、キハ261系の新造が今年度も継続されて行われます。その他は特急気動車の機器更新や、キハ40置き換え用の電気式気動車の試作・設計としています。

以前発表された5ヵ年計画から大きな変更はないようです。その通りに進めば来年度は785系の置き換えが、今年引退した特急「スーパー白鳥」用789系で始まります。また、緊急度の高いキハ183系の置き換えが来年度完了します。ということで、今年は785系特急電車や「北斗」用キハ183系の記録や乗車をする良いのではないでしょうか。

JR東日本

大崎駅に停車中の山手線E235系
山手線用E235系一般型電車
量産先行車
JR東日本は毎年事業計画では大きな計画は発表しないことが多いのですが、今回も大きな発表は無しです。

地上設備関係は耐震補強やホームドアなどの旅客向け安全対策と、目新しいものなしです。

車両関係とも中央線グリーン車対応工事、山手線E235系量産へ向けた準備、クルーズトレイン投入準備、リゾートしらかみのブナ編成のHB-300形への置き換えなど発表済みのものばかりです。

試験が順調であれば試験が半年経つ頃なので、E235系の量産への目処が立ち始めて何らかの発表が本来はあったのかもしれませんが、3月から再スタートなったので大きな発表は出来なかったのかなと想像してしまいます。

JR東海

・N700A 3次車投入
・品川、新横浜可動作増設
・特急「しなの」「ひだ」など弾力的増発・増結

昨年にN700系の改修工事が行われ、全て車両がN700A相当になったわけですが、今年度はブレーキ面などが更に進化したN700A3次車が投入されます。ただし、N700A2次車を投入させつつとあるので、今年度投入分全てが3次車ではないようです。

東海道新幹線の主要駅には可動柵が設置されていますが、品川・横浜駅で増設されます。品川駅の場合2面4線のうち、外側2線だけに可動柵が導入されていたので、内側2線にもつくということのようです。

大阪行きの廃止になった「しなの」ですが、列車自体は増結・増便する姿勢のようです。「ひだ」が運行する飛騨高山方面は外国人観光客に人気なそうなので、そっちの需要で増発・増結に結びついてるのかもしれません。

JR西日本

JR西日本は中期j経営計画のアップデートを読む限り、以前の計画から特に大きな変更は無いようです。車両関係で言えば大阪環状線323系・阪和線225系・N700A・広島地区向け227系などです。

私が少し気になったのは来年度からの山陽新幹線のATC更新です。東海道新幹線開業当時の技術をベースにしたアナログ式「ATC-1」が今年度までの使用ということなので、頻繁に乗る方はその乗り心地を覚えておくと良いのではないでしょうか。

JR四国

・2000系特急車両置き換え

JR四国は振り子式2000系特急気動車の置き換え用に、空気ばね式車体傾斜付き8600系電車を導入してきましたが、今年度は新型特急気動車の導入するとしています。

近年振り子式より速度面で若干劣るもののコスト・整備面で勝る、空気ばね式車体傾斜を選択する場合が増えています。新型気動車がどのタイプを採用するかは気になるところです。

JR貨物

千歳線を走るDF200形牽引の貨物列車
北海道で活躍するDF200形
・関西線向けDF200形試作
・DE10形置き換え用機関車の開発

ダイヤ改正の発表時にEF210形(6両)・EH800形(8両)・HD300形(4両)・コキ107形(209両)の新造を発表していますが、それとは別に関西線向けDD51形置き換え用のDF200形試作と、入換え・非電化区間向けにDE10形置き換え用新型車両の開発を行うとしています。

DF200形の暖地での運用はJR九州が「ななつ星in九州」で行っている以外、今はありません。そのためまったくノウハウがない訳ではありませんが、高負荷な貨物向けにはもう少しブラッシュアップが必要なのかもしれません。

構内入換えようにはDE10形の置き換えとしてハイブリッド機関車のHD300形が投入されていますが、貨物牽引時の最高速度は45km/hと高速走行の少ない非電化区間向けとしても速度が足りません。そのためもっと高速に走れる車両ということで、今回の開発が行われるのではないでしょうか。

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