2015年10月22日木曜日

東海道新幹線からJR東海700系引退へ




2015年10月22日にJR東海はN700Aを追加投入することで、2019年度に700系新幹線を全廃すると発表しました。

全廃は2019年度

東海道新幹線東京駅に停車中の700系とN700系
左が700系、右がN700系

2016年度に1編成、2017・2018年度に7編成づつ、2019年度に5編成のN700Aを追加投入することで、JR東海所有の700系新幹線を全て廃車にしN700Aタイプへ統一します。そして来年度から投入されるN700Aに導入された新技術については、現在JR東海が所有しているN700Aにも2017年度から2019年度にかけて改造することで適用する予定です。

700系は1999年度より営業運転を開始した車両で2011年より廃車が始まり、営業運転開始から20年でJR東海所有車は全廃となります。700系の最高時速は東海道新幹線で270km/h・山陽新幹線では285km/hとなっています。それに対しN700Aは東海道新幹線で285km/h・山陽新幹線では300km/hとなっていて、700系が速度面で足を引っ張る形になっています。更に、当初N700系やN700Aは導入年によって車両スペックに細かな違いがありましたが、現在では車両に改造を施すことで全てのN700系とN700Aが最新のN700Aとほぼ同一仕様の車両となっています。それにより700系との性能差はより大きいものになっていました。

また、JR西日本所有の700系については2019年度以降も活躍を続けます。しかし、JR東海の車両がN700Aタイプに統一されることを考えると、JR西日本の700系が東海道新幹線へ乗り入れることも少しづつ限定的なものへとなっていくと思います。

新技術は主に2つ

・新型ブレーキライニング
・車両の検知システムの強化

2016年度から投入されるN700Aは、現行のN700Aを更に改良したものとなります。一つ目は新型ブレーキライニングで、自動車で言うところのディスクブレーキのブレーキパッドにあたる部分です。この部分が新型になることで、現行のN700Aより停止距離を5%短縮した285km/hで約3kmの距離でで停止出来ます。

もう一つは車両の検知システムの強化です。内容としてはカメラと電流測定によるパンタグラフの状態監視の追加と、台車の振動システム・ATC状態監視機能の強化です。既にいくつかの検知システムが導入されていますが、それに加えて強化することで故障の防止や早期発見に繋げることが出来ます。

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

>JR東海所有の700系新幹線を全て廃車にしN700Aタイプへ統一します。そして来年度から投入されるN700Aに導入された新技術については、現在JR東海が所有しているN700Aにも2017年度から2019年度にかけて改造することで適用する予定です。

この説明だと矛盾があると思うのだけど。N700系+a化の改造は既に導入済のN700系を新技術で新製された純正Aと同等のレベルに改造した編成が+aな訳で、上記の説明だと新技術の純正Aを+aに再改造する。ってことになるよね?

ttmjrm さんのコメント...

コメント有難うございます。

この記事を書いた頃には未発表でしたが、2016年度以降からはN700Aの3次車を投入開始します。そして既存のN700A・N700改造型の改良工事が2017年度から行われます。その2点から考えると、既に改造済みのN700AとN700系を更に改造して、3次車の仕様に出来るだけ合わせる形になるのだと思います。

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