2015年7月23日木曜日

北海道新幹線で輝きを失う蟹田駅 津軽線レポート Part1




津軽線レポートとして、津軽線と建設中の北海道新幹線「奥津軽いまべつ駅」についてレポートします。今回は津軽線「青森~蟹田」について紹介します。

津軽線とは?

青森駅で並ぶ485系と701系
津軽線701系と
つがる運用に入っていた485系3000番台
青森駅にて撮影

津軽線は「青森~三厩」を結ぶ55.8kmの路線で、津軽海峡線の一部となっているため「青森~蟹田」間と「蟹田~三厩」間でまったく別の雰囲気となっています。ちなみに津軽線と津軽海峡線の違いですが、津軽線は路線名で津軽海峡線は愛称となっています。関東で言えば高崎線や東海道線などと湘南新宿ラインや上野東京ラインの違いだと思っていただければ結構です。

見所満載の車窓

まずは、青森駅より津軽線普通列車で蟹田駅を目指します。停車しているのは東北地区で活躍する701系です。「青森~蟹田~新小国信号所」間は津軽海峡線の一部のため、特急や貨物列車がバンバン走っている区間です。そのため普通列車も「青森~蟹田」間9往復の運用のうち、1往復を除く列車が電車での運用となっています。

JR東日本青森車両センターに停車中の急行はまなす
手前が急行「はまなす」の客車
奥がつがる用E751系や使われなくなった寝台車

青森駅を出てすぐ左手に津軽線に沿って作られた、JR東日本青森車両センターが見えてきます。ここでは自社が保有していて普段から特急に使している485系やE751系、リゾート列車として使用しているHB-300系に、津軽海峡を越えてやってくるJR北海道の789系やED79系形電気機関車、急行はまなす用の14系・24系客車などが留置されています。さらに現在は定期運用では使用していないEF81形電気機関車や、寝台特急あけぼのなどで活躍した24系、首都圏で使用していた211系や651系が暫定的の置いてあったりもします。

津軽線から撮影した北海道新幹線の高架
車内からみえる北海道新幹線の高架
さらに列車が進むと田園地帯へ入ります。田園地帯へ入ると左手の遠くに北海道新幹線の高架橋が、右手に住宅が見えてきます。こんな風景が瀬辺地駅のあたりまでしばらく続きます。瀬辺地駅を出ると一旦山に入ったかと思えば、海岸線の海の見える場所を走り5分もしないで蟹田駅へ到着します。

北海道新幹線で輝きを失う蟹田駅

蟹田駅へ到着する789系特急スーパー白鳥
蟹田駅と789系スーパー白鳥
蟹のイラストがあしらわれている

この蟹田駅は実質的なJR東日本とJR北海道の分岐駅です。貨物列車は行き違いなどでダイヤ上必要なとき以外は停車しませんが、特急・急行は全ての列車が乗務員交代のため停車します。また、「蟹田~木古内」間は海峡廃止以降は普通列車が走っていないため、特急「スーパー白鳥・白鳥」の自由席を普通乗車券・青春18きっぷ・北海道東日本パスなどでも利用することが許されています。そのため期間中は乗り継ぎ客でそこそこ賑っています。ちなみに、たま駅長など全国には有名動物駅長がいますが、蟹田駅では蟹の駅長がいたこともあります。

JR青森運輸区蟹田乗務員休憩所看板
蟹田駅にある乗務員休憩所
駅から降りて少しだけ散策したことがありますが、駅前通りにはちょっとした飲食店があり海まで5分ぐらいで歩いていけます。ちょっとした規模の集落なので私は利用したことはありませんが、駅から徒歩10分で人工温泉、徒歩25分ほどでスーパーもあり、旅の中継点としても利用が可能だと思います。

蟹田駅を発着する列車達

北海道新幹線が開業すると特急約10往復がなくなり、「青森~蟹田」間の運行本数が半減することになります。さらに、青春18きっぷの「木古内~蟹田」の特例も維持されないのではないかと噂されています。そうなると特急の運行廃止と18きっぷ利用客の減少で、蟹田駅の利用者は大きく減ると予想出来ます。今ある情報を聞く限り、北海道新幹線の煽りを一番受ける駅になってしまいそうです。

のんびりローカル津軽線 津軽線レポート Part2-次回
絶賛工事中津軽今別駅・奥津軽いまべつ駅 津軽線レポート Part3-最終回

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