キハ25系二次車について
紀勢本線・参宮線ではキハ25系2次車は8月1日より運行を開始する予定です。キハ25系は2010年から製造の始まった車両ですが、2015年度から改良を加えた2次車の運行を開始しました。主な改良点は「動力伝達軸落下防止枠の強化」「減速機支え構造の変更」「振動検知装置」「鹿衝撃緩和装置」の4つです。「動力伝達軸落下防止枠の強化」「減速機支え構造の変更」は、エンジンと車輪をを繋ぐ動力伝達軸や台車に取り付けてある減速機の取り付け構造を改良して脱落を防ぐものです。2010年にJR北海道でこの二つの装置の破損によるトラブルがあったので、先手を打って改良したのだと思われます。この改良はキハ25系のみならず、既に運行しているキハ75系にも適用されます。
「振動検知装置」はN700Aで始めて搭載された装置で、台車の振動を常時監視して駆動系に異常が発生した場合、異常が軽微なうちに運転室のモニターに表示して運転士へ知らせるシステムです。在来線では初めての搭載とあるので、在来線初であるだけでなく気道車でも初めての搭載となります。
ここで一つ気になるのは、電車と気道車の違いです。新幹線と在来線電車との違いでもある程度差がありますが、電車と気道車では駆動装置がモーターとディーゼルエンジンで大きく異なります。そのあたりをどの程度反映して装置が検知するのかが気になる点です。
「鹿衝撃緩和装置」は先頭車両下部に衝撃緩和用のスポンジを取り付け、鹿との衝突時に鹿への致命傷を防ぎつつ線路の外を押し出す装置です。これにより鹿の命を守るだけでなく、ダイヤへの影響を抑えることが出来ます。特急・非貫通型のキハ85系では採用されていましたが、分割可能な車両・普通列車への本格採用はキハ25系2次車が初めてです。(キハ85系の分割タイプの先頭車にも、実験的に取り付けられていたことがあるようです。)
昨年度譲渡分がミャンマーで運行開始
以前譲渡の発表があったキハ40系とキハ11形ですが、昨年度に譲渡の発表された車両が5月にミャンマーへ到着し、7月から運行を開始したそうです。ミャンマーの鉄道は軌道の幅が1メートルで、トンネルの高さが非常に低い規格の路線も多くあり、車輪の交換と屋根上機器の撤去工事が行われます。そのため、到着から2ヶ月ほどあけての運行開始になったのだと思われます。
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