記事作成日: 2015.04.16/記事更新日: 2015.12.17
そもそも「奥津軽いまべつ駅」って?
工事も大詰めの奥津軽いまべつ駅 2015年7月撮影 |
「奥津軽いまべつ駅」は北海道新幹線の停車駅で「新青森~木古内」間に出来る駅です。現在は「津軽今別駅」という名称の無人駅があり、その駅を新幹線が停車できるように工事をして名称を変更する予定です。津軽線の「津軽二股駅」が歩いてすぐ行ける距離にあります。
基本的に駅の周りは山です。駅のそばに道の駅があるだけで、あとは畑と人家が少しといった感じです。そのため開業後は新幹線で最も利用者の少ない駅になるのではないかと言われています。
2015年度の列車本数は「津軽今別駅」に特急白鳥が2往復、「津軽二股駅」に普通列車が5往復で、合わせて7往復の運行です。それに対し新幹線は基本が10両編成となるので、1日10往復も停車させたら明らかに輸送力過剰です。
13往復中7往復の停車
今別町長は2015年3月15日にJR北海道へ対し、10往復の列車を停車させて欲しいと要望したと報道されていました。結果「新青森~函館北斗」全13往復のうち、7往復の列車が止まる予定となりました。10往復には及びませんが、白鳥2往復に比べれば大幅増便です。この結果と他の例を比較してみましょう。
2014年度の新幹線乗降数が最も少ない駅は、東北新幹線の「いわて沼宮内駅」です。この駅の乗降人員は200人にも及びません。しかし、この駅に停まる列車は定期列車だけでも8往復設定されています。この駅はIGRいわて銀河鉄道の停車駅でもあるのですが、そちらの乗降人員は1000人近くあります。
なので「奥津軽いまべつ駅」は今までよりも条件が悪かった中、決して少なくない運行本数を確保出来たと言えるのではないでしょうか。
自治体の長というのは駄目もとで要望を出したりしないといけないときがあります。「いわて沼宮内駅」のケースを見る限り、要望する価値はあるようにも見えました。10往復全ての停車というのは難しくても、要望を出しておけば特急白鳥の2往復よりは運行本数の増加を見込めそうだったからです。結果として要望通りとは行かなくとも7往復と、健闘しました。JR北海道がどの程度配慮したかは分かりませんが、要望した価値はあったのではないでしょうか。
今後の注目点はJR東日本との協調か
津軽線津軽二股駅構内踏切にて撮影 左上が奥津軽いまべつ駅 |
最初に説明したように奥津軽いまべつ駅は津軽二股駅の目と鼻の先にあります。せっかく新幹線が停車するようになったのに、津軽線の列車が新幹線と接続が悪かったりしたら意味がありません。また、津軽線では一部シーズンに青森から三厩までリゾート列車の運行も行っていて、その部分の連携も必要になってくると思います。今後どの程度連携が取れるかが、7往復停車とした結果の意義にも繋がりそうです。
JR北海道 8月10から津軽今別駅全列車通過へ
絶賛工事中津軽今別駅・奥津軽いまべつ駅 津軽線レポート Part3
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2 件のコメント:
7往復停車が有力らしいですね
7往復となれば思い切った停車本数ですね。
今まで全列車停車だった蟹田駅への特急列車がなくなる事も考えると、そっちの絡みも含めて多めに設定したのでしょうかね。
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