そもそもどういう意味なのか?
「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく鉄道事業再構築実」とありますが、要は上下分離のことです。
赤字になり経営が難しくなっている鉄道会社の線路や車両などの設備を自治体が保有し、国と自治体で維持します。鉄道会社は運行だけを行うことで鉄道の維持を行うのが上下分離方式です。
今回のケースでは10年間の計画が立てらていて、5年後に一旦見直しを行う予定です。
近鉄内部線・八王子線はどう変るのか
近鉄内部線と八王子線は三重県四日市を走る路線です。利用者がピーク時の半分になり、赤字経営が続いています。一時はBRTへの転換も検討されましたが、4月1日から四日市あすなろう鉄道として再出発します。
現在近鉄が保有している線路・車両などの鉄道設備を四日市市が主体となって設立する会社へ譲渡します。この会社へ三重県と国が補助金を出します。
運行は株式を近鉄が75%、四日市市が25%出資の新会社四日市あすなろう鉄道が行います。
北近畿タンゴ鉄道はどう変るのか
北近畿タンゴ鉄道は京都県と兵庫県を跨ぎ宮福線と宮津線の2路線を運営する鉄道会社です。少子高齢化や自動車に押される形で経営が苦しい状態となっていましたが、4月1日から京都タンゴ鉄道として再出発します。
北近畿タンゴ鉄道は線路・車両・土地など全ての鉄道設備を保有する会社へ移行します。
そして運行や車両・設備の維持を高速バス会社のWILLER ALLIANCE(ウィラー・アライアンス)へ委託します。
これにより国と沿線自治体は北近畿タンゴ鉄道へ補助金を出し、WILLER ALLIANCEは北近畿タンゴ鉄道へ設備の使用料を支払い残りが同社の利益となります。
今後も続くと予想される上下分離
運営の厳しい鉄道はまだまだあります。今後こういった上下分離の実施は続くと思いますが、先行する事例からいかに良い計画を立てるかが今後の鍵となると思います。
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