「スーパーひたち」などで活躍してきた651系 |
常磐線から消える651系
651系は常磐線特急の「ひたち」に使われていた485系を置き換えるために1988年から製造された車両で、スピード・サービスともに大きく向上しました。この車両の登場でJR初の在来線特急による130km/h運転が実施されるようになり、列車種別も651系が使用される速達タイプは「ひたち」改め「スーパーひたち」の名を付けられました。常磐線は直流と交流の二つの電化方式が採用されているため、直流区間と50Hzの交流区間を走行できる機能もあります。
651系やE653系の置き換えようとして投入されたE657系 |
そんな651系も20年が過ぎ、2010年から後継車両であるE657系が常磐線へ投入されました。2013年には全ての列車がE657系での運転となりましたが、今回のダイヤ改正で実施される新料金体系に移行するためE657系を改造する必要が発生しました。そのため、2013年10月1日から「フレッシュひたち」1往復の運用へ復活することになりました。
651系や後述するE653系は基本編成7両と付属編成4両の最大11両編成で運転されていました。それに対しE657系は10両固定編成となっています。651系で運転されている「フレッシュひたち」は11両のフル編成で運転されているため、「ひたち」系統では現在もっとも長い列車となっています。この最後の1往復として運用されている651系も今回のダイヤ改正で引退すると予想されています。
こうして651系の多くは常磐線特急から引退しましたが、引退した車両は新しい場所で活躍しています。
常磐線特急時代のままの状態で臨時列車用として使われている車両もありますが、引退した651系の多くは185系の置き換えとして高崎線・上越線特急の「あかぎ」「草津」として使用されることになりました。常磐線特急時代から大きな変化はありませんが、交流区間を走れる機能を停止させて直流区間のみの対応としたり、窓の下にオレンジのラインが入れられるなどの改造をされ、651系1000番台と改めました。
本来の性能を発揮できるかE653系
「フレッシュひたち」時代のE653 系 |
651系の投入後により485系は数を減らしましたが、速達型以外は依然として運用を続けていました。その485系を置き換えるために1997年から投入されたのがE653系です。これにより485系は「ひたち」から撤退し、列車名も「ひたち」から「フレッシュひたち」へ改められました。
E653系は比較的新しいにもかかわらずE657系に車両を統一するために、651系と同時に置き換えられていきました。そのため2013年のダイヤ改正で「フレッシュひたち」の運用から退き、常磐線からは消えることになりました。
この車両も651系同様に基本編成7両と付属編成4両の最大11両編成で運転されていましたが、基本編成と付属編成で違う道を歩むこととなりました。基本編成は2014年から485系の置き換えとして特急「いなほ」へ、付属編成は今回のダイヤ改正から運転をはじめる特急「しらゆき」として使用されることになりました。
この車両の特徴は651系同様に向上した速度・サービスのほかに直流区間と交流区間を走れることです。651系との違いは50Hzの交流区間だけでなく、60Hzの交流区間も走れることです。直流区間と50Hzか60Hzの交流区間一方を走れる車両は多く製造されましたが、直流と60Hzと50Hz両方に対応した車両はJR化後あまり作られませんでした。
今のところ60Hz区間への定期運用はありませんが、北陸本線の臨時列車として糸魚川から先の区間へ乗り入れる場合は必要な機能で、485系が老朽化していることを考えると今後活躍することが期待されます。
パーマリンク(URL)の設定ミスで一部の方にご迷惑をおかけしてすみませんでした。
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