JR本州三社(JR東日本・JR東海・JR西日本)は経営状態が安定していることから、現在の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(事実上の国)が保有していた株式を平成5年から売却をはじめ、平成18年に売却が終了し完全に民営化されました。
JR九州は現在も鉄道建設・運輸施設整備支援機構が株式の100%を保有しています。鉄道事業で赤字が発生していますが、経営を多角化することで黒字になっています。具体的にはJR他社も行っている駅ビル経営や、ドラッグストアなどの流通に不動産などを行っています。この黒字は一般企業と比較しても問題のないレベルで安定しているとして2016年の株式上場を目指すことになりました。
JR九州の場合は国鉄分割時に鉄道運営で赤字などが見込まれるため、国が赤字を補填する目的で経営安定化基金3877億円を設け、基金を運用することで発生する収益を赤字補填に当ててきました。九州地域は今後も過疎化などで採算性悪化することが見込まれるため、国には返納せずに以下のような方法で使い切ることになりました。
・九州新幹線貸付量への前払い2205億円
・鉄道資産取得のために鉄道建設・運輸施設整備支援機構から借り入れてた借入金への振り替え800億円
・鉄道路線網の維持に必要な鉄道資産への振り替え872億円
また、JR本州三社は安定した収益が見込めるため国鉄の債務の引き受けなどを行いましたが、JR九州では行わない予定です。
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