2015年1月9日金曜日

IRいしかわ鉄道ってどんな感じになるの? 北陸新幹線並行在来線について




前回のあいの風とやま鉄道に引き続き、北陸新幹線延伸により生まれる第三セクター運営会社IRいしかわ鉄道について紹介していきたいと思います。

北陸線芦原温泉駅に停車する683系特急サンダーバード
一部運転の継続が決まった特急「サンダーバード」

会社概要

IRいしかわ鉄道は北陸新幹線延伸により第三セクター化される北陸本線「倶利伽羅駅(くりからえき)~金沢駅」間を運営する、石川県を主体とした自治体が出資する鉄道会社です。

路線概要

路線: 倶利伽羅駅~金沢駅 17.8km (北陸本線)
管理駅: 金沢駅を除く4駅
全線交流電化20000V
全線複線

今回新たに設立される三セク会社では18kmと短い路線の会社です。
新幹線延伸後は福井県境までの45km程度がさらに管轄になると思われます。

保有車両

北陸線富山駅停車中の521系
IRいしかわ鉄道の主力となる521系

521系(2両で1編成) × 5編成

3編成がJR西日本の譲渡車、2編成が新造車となります。
譲渡車については、製造時の3分の1の価格で買い受ける形となります。

列車運行

・他社路線との乗り入れが前提のダイヤ
・JRからの特急乗り入れ継続
・あいの風とやま鉄道からの「あいの風ライナー」も乗り入れ

路線が短いため自社線で完結する列車はなく、はあいの風とやま鉄道やJR七尾線と直通する列車で運行されます。

七尾線乗り入れの特急存続についてはJRも積極的だったこともあり、「能登かかがり火」号5往復と「サンダーバード」1往復が存続します。「しらさぎ」に関しては定期列車の運行は終了します。

七尾線乗り入れ以外の特急廃止による利便性低下を補うため設定される有料ライナーの「あいの風ライナー」も乗り入れが決定しました。運行区間としては「金沢~泊」間が基本となり、ほとんど列車が相互直通で運行されます。

ワンマン化に関しては、日中の乗車率が低い時間に実施される予定です。

運賃

開業後5年間の運賃
・定期外、通勤定期が1.14倍
・通学定期は値上げ無し

開業後5年間の運賃は他の三セクと比較しても最小限の値上げとなっています。相互乗り入れが前提となる同社では、JR・IRいしかわ鉄道にまたがって利用する場合には乗り継ぎ割引を適用し、利用者の負担を減らします。

検討中の企画券
・フリー切符
・バスと鉄道がセットになった定期
・定期利用者への戦線施設優待サービス
・中学生往復半額切符

利用者を増やすために上記のような企画切符を検討しています。

運営

・乙丸車両基地の一部をJRから取得
・車両検修などはJR西日本やあいの風とやま鉄道などに委託を検討
・指令システムは現行のJR西日本のシステム2年使用した後新設へ
・金沢駅はJRと共同で保有

車両の保守などはJR西日本から取得した乙丸車両基地で行い、規模の大きい保守については委託を見当しています。

列車運行のための指令システムは現在JR西日本が使っているものをあいの風とやま鉄道が開業後2年間使用し、えちごトキめき鉄道の一部、あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道の3社を一括管理します。2年後には各社が独自に指令設備を構築することになっており、IRいしかわ鉄道ではJR西日本と連携出来る新たなシステムの構築を検討しています。

金沢駅については土地の保有はJR西日本が行い、駅舎の保有を行います。管理・運営についてはJR西日本が行います。

資金など

・資本金は20億
・運行支援金として30億
・開業後10年で11億の赤字見込み

県を中心とした自治体や民間企業により資本金は20億なっています。

乗り継ぎ割り引き・災害復旧・運賃値上げ抑制のため、県や沿線自治他・乗り継ぎ割り引きに関わる自治体と11年で30億円の運行支援金の積み立てを行います。

開業後10年で11億の赤字が見込まれるため、運行支援基金から3億円をあてます。
さらに足りない分に関しては運賃の値上げなどで対応します。

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