浦和駅を通過する寝台特急「北斗星」 |
JR関係者が「北斗星」廃止を明かす
報道によると北海道新幹線の開業準備や工事などで運行の時間を取るのが難しくなったので、2015年3月に定期列車としては廃止及び臨時へ格下けし、観光シーズンなどに限定して運行を予定しているとJR関係者が明かしたそうです。
北海道新幹線開業後は青函トンネルのキャパシティが限界になるのは見えていたのと、車体の老朽化が進んでいるのは明らかだったので廃止自体に驚きはありませんが、来年廃止というのは早いと思いました。
また、カシオペアも同じように大幅な減便になると思いますが、もともと臨時扱いなのと現在も行われているカシオペアクルーズのような形で名前は残るので廃止という報道がないのかもしれません。
今回の報道は正式な報道ではありませんが近年の夜行列車の報道を見る限り、この事実が覆るのは難しいと予想されます。残念ですが、お疲れ様とだけ言いたいです。
※追記
記事を書いた夜中のうちは「方針を明かした」などの表現でしたが、午前中の報道からは「廃止の方針」などの強い表現になってきました。やはり今年度での廃止を避けるのは難しそうです。なぜ廃止になるかの詳しい解説記事も書いてみました、下のタイトルから見ることが出来ます。
寝台特急「北斗星 」 なぜ廃止になるのか
どうなる夜行急行「はまなす」
そうなると気になるのは、今のところ発表のない夜行急行「はまなす」です。急行「はまなす」は青森~札幌を結ぶ夜行急行で観光列車というより、都市間を結ぶという要素が強く、函館方面からの始発・札幌方面からの最終列車なども兼ねています。
「北斗星」などの寝台特急たちと理由は同じく、車体の老朽化や青函トンネルのキャパシティから北海道新幹線開業後は、最低でも運転区間の縮小は避けられない状況です。しかし、「北斗星」と違い都市間を結ぶことを目的としているので、今廃止にするのは難しい列車だとも思います。
なので来年度は今年度と同じく一部運休とダイヤ変更で済まし、2016年の北海道新幹線開業に合わせ「はまなす」から「はやぶさ」へ役目をバトンタッチする形で廃止または運転区間縮小になるのではないかと予想しています。
なので、北海道新幹線開業後に「はまなす」が継続する場合は、以前運行していた札幌~函館間を結んでいた夜行快速「ミッドナイト」のダイヤに変更され、老朽化した客車も気道車に変更されるのではないかと思います。
※追記
はまなすの紹介記事なども書いてみました。
最後の夜行急行「はまなす」の魅力と今後
2014年12月19日のダイヤ改正発表で、はまなすの存続が決まりました。
詳しくは以下の記事からどうぞ
「はまなす」「485系」存続 JR各社春のダイヤ改正発表
2015年1月23日に4月1日以降の運転日とダイヤが発表されました。
「北斗星」「はまなす」「カシオペア」新ダイヤ徹底解説
あとがき
以前に「北斗星」に乗ったのですが、夜の流れる街を見ながらの食事や列車内で知り合った方との談笑、移り行く北海道の景色などとても素晴らしい旅でした。そんな列車が無くなるのは非常に残念ですが、以前よりは乗客が減るなど北海道新幹線開業以前から徐々に苦しくなっていたのも事実です。そういう意味では本当に人が乗らなくなる前に消えることが出来るのは、美しい最後なのかもしれません。ただ、クルーズトレインなどの従来の列車とは違う種類の列車が出始めているので、「北斗星」も形を変えればチャンスがあったのではなどとも思ってもしまいます。
スポンサーリンク
2 件のコメント:
寝台特急を取り巻く環境自体が、分割民営化後、完全な高コスト体質になり、むしろここまでよくもったと言いたいくらいです。むしろ、一度、寝台特急・急行というものを全廃し、改めて新料金体制の"夜行"種別を新設した方がよいと思いますね。地方都市間はともかく、東京-大阪間にはまだニーズがあると思います。
格安高速バスの台頭や設備の陳腐化などを考えると、料金に見合ったとは言えなくなっていましたよね。JR間での運転の難しさなどもあるのは分かりますが、様々な部分を見直した上での再挑戦はして欲しいものです。
コメントを投稿