現在信越本線で使われている115系 妙高はねうまラインになる妙高高原~直江津間からは撤退予定 |
概要
えちごトキめき鉄道は北陸新幹線延伸により第三セクター化される信越線「妙高高原~直江津」間と北陸本線「直江津~市振」間を運営する、新潟県を主体とした自治体が出資する鉄道会社です。
路線
妙高はねうまライン(信越本線)
妙高高原~直江津間(10駅38km)
全線直流電化1500V
単線
日本海ひすいライン(北陸本線)
直江津~市振間(11駅60.6km)
直江津~梶屋敷間 直流電化1500V
糸魚川~市振間 交流電化20000V
複線
二つの路線がJRから独立し生まれるのですが、旧信越本線区間は山岳地帯の豪雪・旧北陸本線区間は険しい地形を走っていて、他の第三セクターよりも人口密度の低い地域を運営するのが特徴です。また、梶屋敷~糸魚川駅間に交流と直流を区切るデッドセクションが設置されています。
車両
JR東日本保有のE127系 長野駅にて撮影 |
E127系
JR東日本からの譲渡車
2両編成
ワンマン運転車
2両×10編成=20両編成保有
妙高はねうまラインにて使用予定
ラッシュ時は最大2×3=6両編成を予定
ET122形
JR西日本キハ122系ベースの新製車
1両編成
ワンマン運転車
イベント用兼一般車2両+一般車6両=8編成保有
日本海ひすいラインにて使用予定
ラッシュ時は最大1+1=2両編成を予定
しなの鉄道は元々115系を保有していて車両を統一する必要があったので115系の譲渡になったのだと思われますが、その必要の無い妙高はねうまラインはE127系になったのだと思います。
また、日本海ひすいラインは現在運行されている475系が非常に老朽化していることと、3両では輸送力過剰であること、交流直流両用車の導入は高くつので、譲渡ではなく気道車による新製になったようです。
常磐線時代のE653系 |
このほかに乗り入れてくる他社の車両として、特急「しらゆき」に使われるJR東日本E653系やJR貨物の貨物列車などもあります。
運行・運営
最初に触れたように第三セクターでも人口の少ない地域を走る路線なので、利用者を少しでも増やそうという意識を持っているようです。その方向性として利便性の向上・観光需要の二つを軸としています。
利便性としては、需要に合ったダイヤ・編成を検討しJRなどの他社とのスムーズな乗り入れ・乗り継ぎを協議しています。その中で現在決まっていることとしては、新潟からの都市間・新幹線アクセスとして特急「しらゆき」が上越妙高駅まで乗り入れます。観光としてはイベント列車を用意し、JR・しなの鉄道・ほくほく線など積極的に他社線への乗り入れを検討しています。
また、JR線の切符を販売する端末を用意、JRとの企画券の検討などでJRと積極的に付き合う姿勢を見せています。
指令システムは2年後を目処に自社化し、運輸・設備はJR直江津駅のJR東日本の設備を振る活用します。それぞれの路線特有の安全対策として、日本海ひすいラインではトンネル内でトラブルが発生し列車が5分以上停止した場試合に、自動的に運行管理所へ警報する装置をつけ、妙高はねうまラインでは除雪車導入やポイントの融雪装置を現在より強化するなども行われます。
国や自治体からの補助金
資本金として県や沿線自治体・企業・市民から173億の出資を仰ぎ、国から30年間で740億を受ける予定です。前回紹介したしなの鉄道北しなの線も国からの支援を受ける予定ですが、それと比べても大きな額です。
あとがき
えちごトキめき鉄道は電車・気道車の保有やデッドセクションに人口密度の少ない険しい地域を走る鉄道という複雑な条件の中で、資料を見る限りでは様々なことに挑戦・検討をしているようです。
やり方次第では面白いことがおきるかもしれませんし、頑張って欲しいものです。
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