記事作成: 2015.01.09/記事更新: 2016.06.08
そもそも6扉車とは?
6扉車とは混雑が大きい路線のために運用されている車両で、編成のうち特に混雑が酷い位置に1・2両組み込まれます。扉が6つある以外の特徴としてラッシュ時には座席を折りたたみ、多くのお客さんが乗れるようになっています。確かに効率性は高り車内の快適性も上がったのですが、あまりの殺風景さに一部マニアは家畜電車などと揶揄していました。
導入路線も混雑が非常に激しい路線ばかりでした。しかし、次第に姿を消していくことなりました。通勤人口の減少を見据えた対応・幅広車体投入により埼京線や横浜線からは姿を消していきました。それに加え山手線・京浜東北線は、上野東京ライン・湘南新宿ラインなどのバイパス路線の拡充や更にホームドアの設置の妨げになるなどがあって姿を消したのだと思います。
通勤ラッシュを少しでも快適にするため悪口も言われつつ働いてきた6扉車が無くなるというのは、日本の勢いが無くなった感じもしてちょっと寂しいと感じます。
通勤ラッシュを少しでも快適にするため悪口も言われつつ働いてきた6扉車が無くなるというのは、日本の勢いが無くなった感じもしてちょっと寂しいと感じます。
中央・総武緩行線が最後の6扉車になる?
6扉車を連結する中央・総武緩行線のE231系 |
先ほどの説明のように6扉車は減少を続け、現在ではJR中央・総武緩行線E231系と東急田園都市線5000系で採用するのみとなりました。
東急電鉄が2015年1月9日の発表で、2020年までに東横線・田園都市線・大井町線の全駅へホームドアを設置するにあたり6扉車45両を4扉車へ置き換えると発表しました。JR東日本も2016年6月8日に山手線E231系500番台の中央・総武緩行線への転属と千駄ヶ谷駅へホームドアを設置すると発表しました。なので、こちらも6ドア車は2020年までに消えることになりそうです。
この記事を書いた当初は、2つの車両工場を持つJR東日本のほうが先に6扉車を廃止する可能性もなんて思っていましたが、2017年春~2020春にかけての山手線E235系投入の玉突きで、E231系500番台を中央・総武緩行線に投入することになった現状を見ると、中央・総武緩行線が最後の6扉車運行路線となりそうです。
同様に消える5扉車と戦い続けるワイドドア車
東武鉄道20050系の5扉車 |
6扉車に似た車両として、5扉車というものがあります。関東で運行しているのは日比谷線に乗り入れる東武と東京メトロの車両です。日比谷線は東武・メトロ共に新型車両の投入が決まっていて、2016年度から2019年度にかけて投入されます。なので、2019年度には見ることが出来なくなりまそうです。
関西では京阪電鉄が5扉車を運行していますが、こちらはまだ運行を続けそうです。ラッシュの5扉時は座席を天井に格納し、それ以外の時間は2つの扉を閉め切って天井から座席が降りてくる仕組みです。私はまだ乗ったことがないので、いずれ乗りに行きたいものです。
東京メトロ15000系ワイドドア車 |
こうして関東の多扉車が消える中、まだまだ活躍を続けそうなのが東京メトロ15000系ワイドドア車です。見ての通り扉を大きく・座席を減らしてラッシュ時の耐えるコンセプトです。以前は小田急でも運行していましたが、今では運行を止めています。そんな流れに逆行して近年も投入が続けられていて、東西線の混雑がいまだに酷いというのが分かります。ホームドアもワイドドアに対応したものが開発中で、10年以上の長いスパンで運行を続けそうです。
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1 件のコメント:
山手線のE235導入でE231-500が4600番台(現10号車)を抜いた10両編成で
中央・総武緩行線に転籍する可能性が高く(現在の中央・総武線は10両編成)、
また田園都市線は現状で新型車両導入の予定もないから中央・総武線の置き換えの方が
先に進むと思う。
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